●ピンバッジ 500円
●ポストカード4枚 set
500円
《とどろき豆太郎グッズ通販》
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とどろき豆太郎
性別/男
生まれ /1984年
出身地/杉並区高円寺
特徴/長足
性格/無口
夢/豆腐屋 |
こいつは一体なんなのか?
名前は『とどろき豆太郎』。名付けたのは高校時代の友人、白鳥君である。
1984年、僕は高校のバンド仲間三人で上京。当時僕たちは四畳半一間に三人で住んでいて、働きもせず毎日ブラブラしていた。気持ち悪いものが大好きで、オドロオドロしい音のバンドをやっていた。ある夜、酔っぱらって歩いていると、ゴミ置き場にクマや猿のぬいぐるみと一緒にこの人形が捨てられていた。僕たちは「なんだこれ、気持ちわりぃ〜」と笑いながら、この異様に足の長い人形を持ち帰った。
「なんでこんなに足長いだか?」などとみんなで遊んでいたら、手が組めるようになっていて、膝を抱えることに気がついた。どういう経緯か忘れたが、白鳥が眉毛を描いた。ベビーキャップを脱がしてみると耳がなかったので耳も描いた。何も持ってないのも可愛そうだというので手のひらにウンコも描いた。発見当初は女の子だったがそこで男の子に性転換。豆絞りガラのシャツを着ていたので豆太郎と命名。後に、人々がせつなさと愛おしさを抱く不思議な存在となる『とどろき豆太郎』が誕生した。
その後、豆太郎は『青ジャージ』のライブに参加するようになる。いつも原めぐみさんのキーボードの上で膝をかかえていた。たまに忘れたりすると「あれ、今日豆太郎は?」などと人から聞かれ、その存在を確かなものにしていった。愛嬌とインパクトがあるのでライブに来た人々の記憶にも残ったように思う。
そんな豆太郎だが、毎回ライブに持っていくのも面倒くさくなり、「ワンマンの時だけにしようか?」なんていいながらいつしか忘れ去られ『800ランプ』活動停止とともに原のキーボード保管倉庫で長らく眠ることとなる。
時は流れに流れて2007年の夏。原の引っ越しパーティーへ行ってみると、真新しい畳の上に豆太郎が座っていた。すっかり忘れていたのと、ずいぶん薄汚れていたのとで、なんとなく可愛そうになり、原が酔っぱらったすきにこっそり誘拐した。家に帰り、洗って脱水機にかけてみたら少し太ってしまった。
ミクシィ上に写真をのせてみると、気になる存在としてふたたび人々の注目を集めはじめた。今ではオグラライブにも出演している。一時は原家と小倉家の親権争いにまで発展した。(この様子は、みにくい大人と無垢な豆太郎との対比としていつか絵本にしたいと思う)
豆太郎は不思議な人形で、見る人の気分によって表情が変わる。ある人にはにっこり微笑んでいるように見え、またある人には苦悩の表情にうつるらしい。当人は異常に無口なのでどんな気持ちでいるのかうかがい知ることは出来ない。写真に撮ってもそのつど顔が変わり、同じ表情を撮るのが難しいといわれている。
現在はハチマクラ(妻の雑貨屋)の看板小僧として、カウンターの高見に座っている。開店当時、店に来たヨーロッパ系外国人女性客が「コレハ、ナンデスクヮ?」と聞いてきた。TODOROKI
MAMETAROだと教えると「ムァ、メ、タ、ロウ…」と不思議そうな顔をしていた。その後、何度も店を訪れて、ある日ついに「豆太郎ピンバッヂ」を購入していった。スーっと入って来てバッヂだけを買って帰った。という事は朝、起きぬけに『ムァ、メ、タ、ロウ、ヲ買オウ…』と思ったに違いない。彼女も奴の魔法にかかってしまったのだ。
豆太郎は何を考えているのだろう?それは誰にもわからない。豆太郎の気持ちは感じとるしかない。なぜなら豆太郎の内面はワタだから…。
末筆失礼
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